最近、展示レポートが遅めですが、それでも続けますよw
今回は、前回に引き続き南青山のNADARさんでの公募展「展示バカMASTERS」。年末の恒例公募展「展示バカ」では一人一点の展示ですが、「MASTERS」では組で出せます。一昨年に参加して、2年ぶりの参加となります。
「展示バカ」関連では、ずっとポートレートを出していたのですが、今回はフィルムで撮った街撮りの写真を出しました。まぁ、この前「ポートレート展」やったばかりだし(ここは告知ブログと同じ文章w)。
こんな感じで壁一面を使って、一列に並べての展示しました。ちなみにプリントのサイズは2Lです。コンパクト・フィルムカメラで撮影したので、画質的なことと写真の内容として、このくらいがちょうどいいかな、と。いろんな展示を見ていると、最近どうもプリント・サイズがどんどん大きくなっているように思えますが、自分としては、写真にはその内容に合う大きさがあると思っています(今回の大きさの理由は後述)。
よくフィルムで撮影している人が「(デジタルと違って)フィルムだと1枚1枚大事に撮る」とか言っておりますが、あれって嫌いなんですよ。
デジタルだろうが、フォルムだろうが1枚は1枚だろう、と。ケチくささを隠すためにもったいぶった言い方だなぁ、と。
そんなわけで、自分としてはフィルム(ネガ)だからこそ、露出とかそんなことは無視してさっさと撮ることが大事なのではないか、と思っているのです。
コンパクトで単焦点かつアクティブAFのカメラを選んでいるのも、AFが(当たれば)迷うことなく、「あっ!」と思った瞬間に撮れるからです。そして次の写真を撮れるようになるまでに時間がかかるので、さっき撮った写真のことを振り返らずに次を目指すことができる。
そして、プログラム・オートなので、極端な話、撮る瞬間とセレクトするときのみしか自分の選択権が無いようなところが好きなのです。AFカメラだけでなく、固定焦点、固定絞り、固定シャッタースピートのような「写ルンです」と同じようなカメラでも撮ることもあるし。
話は外れましたが・・・。
まぁ、撮るときは瞬発力で撮って、その写真がいいのかダメなのかは後で考えればいい、と思ってフィルムで撮っています。
そんなことも3年ほどやっていてだいぶ写真も溜まってきました。いつかはどこかで出したいなぁ、と思っていたので、今回、展示バカMASTERSで出すことにした次第です。これでまとめておしまいではなく、今後、何を撮っていくか、どうまとめていくか、の実証実験みたいな感じで。
いやぁ、それにしても、まとまらなかったですねぇ。先に書いたようなかっこいいこと言っている割には、本当に使える写真がほとんどなくて・・・w
以前の御苗場のように何十枚も出そうかな、とも思ったのですが、まずは「まとめる」と言うことを最優先にグッとがまん。まとめ方を2系統作ってみて、事前にNADARの店長に相談してみたりして・・・。
その結果が、今回の展示した写真です。
今までの自分の街撮り写真は「○○なもの」を集めたカタログ的であったり、ここが面白いとはっきりとしたのが多いのですが、今回は少しあやふやなブレを残したような写真をセレクトしたつもりです。先に書いた通り、いいのかダメなのかは撮る瞬間は決めていことを表現したかったので。
フィルムだからジオタグもないしEXIFデータもない。だから、もうどこで撮ったのかも、なぜ撮ったのかも、いつ撮ったのかもすっかり忘れてしまった写真ばかり。でも、確かに自分が撮ったと言う紛れもない記録の山々。そのチリの山からこぼれ落ちた記憶になりかけた記録のかけら達。
それをまとめて、もう一回、記憶として再生できないものか?そんなことを思って展示してみました。
タイトルは「忘れたくても思い出せない」。「深い」との意見を結構いただきましたが、バカボンの歌の歌詞の一部から撮りました。
歌詞からインスパイヤされることもあるのだよ!w それに変に「記録」とか「記憶」のような具体的な言葉を使うよりはいいかな、と。今回もタイトルださ夫ですみませんw
先に書いたとおり、プリントのサイズは2Lです。写真を趣味としてしていない人たちが普段見るプリントのサイズってこの辺あたりかなぁ、と思っての選択です。大きいと何か特別な物を写している感が出てしまいそうなので、あくまで「普通な感じ」・「その辺のいつも見ている感じ」を演出したかったのです。
ちなみに、プリントはデータからのプリント。よく考えて見ると、最近はお店プリントでも、フィルムをスキャンしてそのデジタルデータでプリントしているわけなので、画素数が十分であれば、そのお店で作ってもらったデータでプリントしてもらっても、フィルムを持ち込んでプリントしてもらっても、結果は同じですよね。一応、事前に、チェックしてから展示用プリントを作りましたが、まぁ、何も問題はなかったですね。
ただ、展示のことを考えるとフィルムは少し大変ですね・・・。探したり、お店にプリント出しに行ったり。その分の時間も考えたり。
そんなわけで、今回は、自分としては今までとは少し違ったものを出すと言うチャレンジだったのですが、いただいた感想では、そのチャレンジを好意的に受け入れてもらえたようで安心しました。
ポートレートでもなくて個展、目指せるかな?
あ、そうそう、この展示をご覧いただいた方の何人かに「自分ももっと写真撮ろうと思った」って言ってもらえたのは、嬉しかったですね。世界は素晴らしいものに満ち溢れているのです。それは自分の周りにもあります。皆さんもそれを撮るともっと写真が楽しくなると思いますよ。
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