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執筆者の写真mamoru furuya

展示レポート「名刺判写真展」

 南青山bのNADARで行われていた公募展「名刺判写真展」が5/12に終了しました。

毎度のことながら、お越しいただいた皆さん、特にご感想を書いていた皆さん、ありがとうございます。

 今回の展示風景は、こんな感じ。


 シンプルなシルバーの額(左側)と幅がちょっと広めでごついようだけど、木目とグラデーションの塗装が美しい額(右)を選んでみました。


 まず、左のシルバーの額に入れた写真は、こちら。


 都会のビルの隙間から空を見上げたシチュエーションです。

 壁面と壁面を這う配管に反射する光が美しく、硬質な光と額の雰囲気も合うかな、と。名刺判と言う小さいサイズのプリントをこのシンプルなラインの額に入れると、上下・右左の感覚があやふやになって、何か覗き込んでいるような気持ちにもなってきます。


 そして、木目の額には、こちらの写真を。


 公園の池を撮っています。ピントは、水面に映っている木の像に合わせています。

そのために、物体である池の表面に浮いている落ち葉と底に落ちている落ち葉が逆に反射の像に見えます。

 奥行きがあるのはわかるけど、その位置関係が曖昧で不思議な感覚になります。

虚像と実像が反転すると言うか、その境界が溶けてしまったようです。

かっちりと壁面で区切られたビルの境界とは正反対の見え方の写真だと思います。


 今まで、名刺判写真展では2点展示することが多く、どちらかと言うと額に合わせて、組むことは考えてませんでした。見る側としては、並んでいれば、何かしら、その意味を感じてみたいのはそりゃそうですよね。 なので、今回は、2枚で組んでみようと思った結果です。

 直接、ここでは書きませんが、上に書いた各写真の思いの中には書いておいたつもり。

 相反すること、そしてそれらを結ぶ言葉・・・。


 今回の展示は、今まで撮りためて、小出しにしている「boundary」と言うテーマの写真の2枚です。展示のために2枚セレクトすることで、今後のまとめ方の方向性が見出せたかな、と思っています。


【展示データ】

「名刺判写真展」

・ 会場:NADAR 

・ 期間:5/1(水)〜5/12(日)

閲覧数:12回

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