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執筆者の写真mamoru furuya

展示レポート「ことしのさくら」

 小伝馬町のroonee247 fine artsで行われていた公募展「ことしのさくら」が5/26に終了しました。

 毎度のことながら、お越しいただいた皆さん、特にご感想を書いていた皆さん、ありがとうございます。

 今回、展示した写真はこちら。去年は3点出しましたが、今年は1点です。

 今年は関東では桜が咲きている期間が長かったので、たくさん桜の写真を撮れました。

セレクトするのが大変だなぁ、と思っていたのですが、今回は、「見返して、一番、言葉が出てくる写真」を選ぼうと考えていたら、すんなり、これに決まりました。

 

 咲き誇る桜ではなく。

 その日の終わりを告げる日の入りを背景に、もうすぐ落ちそうな、春の終わりを感じる桜を撮りました。

「終わり」を感じさせる写真なのに喪失感がないのはなぜでしょう。それは、たぶん、明日は必ずやって来ること、そして1年後にはまた春が訪れることを知っているからでしょう。

 1日と1年のサイクル。

 時間は人がコントロールすることができない絶対的なもの。

 季節は1年で巡るけど、その間隔は絶対的ではなく、毎年変わっていくもので、なんとなく始まってなんとなく終わっていくもの。

 「来年も桜が咲く」と言うのは今までの経験からの期待であって、誰かの思惑だったり、街の変化とともに、確実でない。

 絶対的な時間の流れの中で浮遊するように過ぎ去っていく季節とその風景。

 そんな言葉に辿り着いたのです。


 展示の額装は、こんな感じでした

 マットはグレー。昼間と夜の境目の明るさということでセレクトしてみました。

 落ち着いた雰囲気で、影のブルーと夕日のオレンジが映える色になったと思います。

 プリントのほうは、ハーネミューレのフォトラグ・バライタを使って、しっとりかつ深みのある色となって、自分としてはかなり満足できました。


 しかしながら、地味でしたねw

桜の写真はやっぱり咲き誇っている雰囲気のほうがウケが良いようです。

まぁ、ウケとかそういうのは狙っていないし、今回は、自分の写真から自分も言葉を導き出せた良い機会になったと思い満足しています。



【展示データ】

「ことしのさくら」

・会場:Roonee247 fine arts

・会期:2019/5/21(火)〜5/26(日)

閲覧数:4回

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